4種混合ワクチン
−計画的に接種進めよう−
こども救急箱(142)
1日から「4種混合ワクチン」という日本では新しいワクチンが発売されました。これは今まで
あった3種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)に、不活化ポリオワクチンが混合された
ワクチンです。
ポリオワクチンは今まで生ワクチンが定期接種として行われてきましたが、ごくまれに副反
応としてワクチン関連ポリオまひが起こるので、9月から不活化ポリオワクチンが定期接種と
して導入されました。定期接種である従来の3種混合ワクチンと、不活化ポリオワクチンの対
象年齢や接種スケジュールが似ているため、今回4種混合ワクチンができました。これにより、
四つの病気に対する予防接種が1回の摂取で可能となりました。
接種時期・スケジュールは生後3カ月から始まり、3〜8週間隔で3回、3回目の12〜18カ
月後に4回目を接種します。3回目までは、できるだけ1歳未満で接種するように勧められて
います。
9月から先行している単独の不活化ポリオワクチンを受けた子どもが、2回目以降に4種混
合ワクチンを併用しても十分な効果があることが確認されています。しかし、ワクチンの需要
供給量のバランスが崩れる恐れがあり、単独の不活化ポリオワクチンを使用している方は、
最後まで単独の不活化ポリオワクチンを接種することを厚生労働省が勧めています。
ヒブワクチンなど同じ時期に実施しなければならないワクチンとの同時接種(同じときに別の
部位に注射する)は可能です。新しい4種混合ワクチンをはじめ、BCG、ヒブワクチン、肺炎球
菌ワクチン、ロタウイルスワクチンなど、乳児期に接種しておいた方がいいワクチンが増えて
います。かかりつけの医師と相談し、早めに接種を勧めていきましょう。
認定NPO法人こども医療ネットワーク
亀之園 明(鹿屋医療センター)