地域子育て支援センター

―悩みや不安気軽に相談―

 

こども救急箱(213

 各市町村には、地域での子育てに関する支援体制として「地域子育て支援センター」があり

ます。市町村が運営する場合もありますが、保育所を運営する社会福祉法人やNPO法人な

どに委託する場合が多いようです。

 子育てに関するサービスの情報を得たり、子育てサロンとして、同じ境遇の保護者と悩みを

話し合ったりできます。また専門家が育児不安に関する相談を受けていることもありますので、

心配事や育児不安を打ち明けてみてはいかがでしょう。

 ほとんどのセンターで、親子で参加するイベントがあり、無料もしくは材料費だけで参加でき

ます。絵本やわらべうた、遊び、体操、季節の行事などを取り入れた交流の場を用意していま

す。地域で活動する民間の子育てサークルを紹介してもらえることもあります。最近は、地域

の子育て支援に関わりたいサポーターを育成する講座を開催している所もあります。

 伊佐市大口子育て支援センターは2015年7月、育児サポーター養成講座を開きました。

毎年数回の講習がありますが、この回は子どもの心肺蘇生法の講習会でした。

 日常生活の中で子どもが遭遇することがある、交通事故、水難事故や火災など、不慮の事

故について学び、その後心肺蘇生練習用の人形を使った実習をしました。自動体外式除細

動器(AED)の使い方も器械に触れて経験してもらいました。成人の心肺蘇生は習ったことが

あっても子どもの蘇生人形を使った講習は初めての人が多く、和やかな中にも真剣な表情で

取り組んでいました。

 来場できない人や、イベントに参加できない人は、電話相談ができることもあります。子育て

に関して気になることを気軽に話してみる場があることは、とても素晴らしいことだと思いま

す。

 

こども医療ネットワーク会員

福重寿郎(鹿児島県立北薩病院小児科)