学校心臓健診

 

こども救急箱(45)

新学年が始まりました。小学校、中学校、高等学校へ新たに入学された新1年生は4月から5月にかけて学校心臓検診

を受けることが法律で決められています。心臓検診は小学校、中学校、高等学校に入り、運動環境が変わる節目に学校生活、

特に運動や部活動を行うことで問題となる可能性のある子どもさんを見つけだし、心臓の病気による学校での突然死を防ぐこ

とを目的としています。

心臓検診はまず問診表でこれまで心臓が悪いと言われたことがないか、心臓の病気で突然死をされた方が親兄弟でないか、

などを確認します。問診表は心電図を判読する上で参考になる重要な情報となり、この問診表の情報と心電図をチェックする

ことで、もっと詳しい検査(二次検診)が必要な人が選び出されます。心疾患で定期検査を受けている子どもさんは、特別に変化

がない限りは二次検診の必要はありません。

二次検診には例年2%程度の人が呼び出されますので、だいたい40人のクラスだと1人弱の呼び出しがある計算になります。

その中で最終的に心臓疾患があると診断される子どもさんは2-3割です。ただ、そのほとんどは軽症で、運動制限が必要になる

のはほんの一部しかありません(二次検診を受診した子どもさんの50-100人に1人の割合です)。ただ、小数ではありますが、

運動で突然死の危険があるこどもさんが診断されます。これこそが学校心臓検診の意義ですので、ご父兄の皆様のご理解を

お願いいたします。

二次検診に呼び出しになったことで、ご両親がとても心配されて受診される場合があります。前にも述べましたように、二次

検診の多くの子どもさんは異常なしと診断されます。念のための検査とご理解ください。

 

 

NPO法人こども医療ネットワーク理事 

野村裕一 (鹿児島大学病院)

平成20年4月28日  南日本新聞掲載