麻疹・風疹ワクチン接種

 

こども救急箱(55)

今年4月から6月までの中学一年生の麻疹・風疹ワクチン接種率が24・4%と鹿児島県は

全国で最下位だったと厚生労働省が発表しました。最高は茨城県の71・2%です。18歳

(高校3年生相当)の接種率も22・5%と47都道府県中42位でした。

 麻疹は1週間から10日間高熱や体に発疹が出るだけでなく、肺炎や脳炎で千人に1人

程度が命を落とす恐ろしい病気です。風疹も妊婦さんがかかるとおなかの赤ちゃんに、心臓病

や白内障や難聴が起こる病気です。

 ワクチンの接種率が低い時代は自然の流行があり、2回目のワクチンをしたのと同じ効果が

ありました。最近は1歳児の接種率が95%以上となり自然の流行が少なくなりました。高校生

や大学生の年齢になり、免疫力が低下してかかる人が増えています。人工的に2回目の接種

を受け免疫力を高めると、かかることも人にうつすこともなくなります。

 保育士さんや学校の先生などの教育系、看護師さんや医師、歯科医師などの医療福祉系

に進学する学生は実習や就職の前に必ず麻疹・風疹ワクチンの2回目接種が必要です。

 遅ればせながら日本は世界に向けて2012年までに麻疹を排除すると約束しました。小学校

就学前の2回目接種に加え、中学一年生と18歳の2回目麻疹・風疹ワクチン接種を始めまし

たが「5年間限定」です。中学一年の定期接種を逃すと18歳の接種はありません。自分で

1〜2万円を出費して接種しなければなりません。

 鹿児島県の他の予防接種率は上位の約3分の1です。全国最下位という汚名は返上したい

ものです。接種書類は今年度中有効です。紛失した人は保健所などに相談されてみてください。

 

 

NPO法人こども医療ネットワーク会員 

南 武嗣 (みなみクリニック)

平成20年9月29日 南日本新聞掲載