鹿児島こども病院の十島村巡回診療に参加して
鹿児島大学医学部医学科4年 松山 緑
今回、2008年7月15,16日の、子ども病院の十島村巡回診療に、学生ながら参加させていただいた。
「離島医療」は、毎年夏休みに参加させていただいているのだが、メインになるのは「高齢者」であり、老人医療や慢性疾患の管理が多く、子供を見るのは珍しかった。だから、「小児科」の「離島医療」は、新鮮でとても魅力的なものに感じ、参加することを決めた。
普段は、鹿児島こども病院の相星先生が、ボランティアとして一人で巡回診療をしてらっしゃるらしいのだが、今回は、同院の看護師尾田さんや保育士水溜さん、離島講座の根路銘先生も一緒に、大所帯でのにぎやかな巡回となった。
実は、最初私は、年に数回の健診でお母さん達とどれ位の信頼を結び、相談に応じられるのだろうかと不審に思っていた。しかし、今回の経験で、年に数回でも本土から巡回診療に行くことは有意義だと思った。正確に言えば、年に数回でも、継続して巡回診療に行くことがとても有意義だと思う。なぜなら、私が受けた印象では、島の人は、島の生活を暮らす中で、時々本土から人が来ることを、新しい風のように、楽しみにしてくれているように思えたからだ。
定期的に島に訪れることで、島の人たちは、自分たちのことを忘れずに気にかけてくれる人がいるのだということを実感できるし、訪れる側も、自分たちが必要とされているのだということを実感できる。短いけれど、とても有意義な時間だと思った。
1日で5つの島を巡り、慌ただしかったが、とても楽しい時間を過ごすことが出来た。看護師さんやお母さん方により、島それぞれの雰囲気があり、そこも面白かった。
最終的に思うことは、やはり、どこでも、誰でも、子供は可愛い!!!
人見知りの時期もあるけれど、何のわだかまりも確執もなく仲良くなれるうえに、ころころ変わる表情が見ていて飽きない。笑顔は、本当に、社会の、いや人類の宝だ!!!と、大げさじゃなく心から思った。十島村の子供たち、これからも大自然の中で、すくすく伸び伸び育って欲しいなぁ。
今回、このような実習の機会を与えて下さったNPO法人こども医療ネットワークと鹿児島こども病院の方々に心から感謝いたします。本当にありがとうございました。