こども救急箱

vol.345 目やに

―こまめな手洗いで予防―

南日本新聞掲載日付 2026/01/27

目やに(眼脂)は、涙に含まれる「ムチン」という粘り気のある成分に目の表面の物質が絡まってできたものです。

通常は少量で、まばたきや涙と一緒に自然に流れます。目の表面からはがれる細胞や分泌物の増加、目の炎症、涙の通り道が狭くなることなどにより、目の周りにあふれ出たものが目やにとなります。小児ではよくみられる症状で、病院に行くべきかどうか迷いやすいです。

目やにの原因には、細菌やウイルス性による結膜炎、アレルギー性結膜炎、風邪などの呼吸器感染症があります。また、新生児や乳児は鼻涙管(涙の通り道)が生まれつき狭くて詰まりやすいことや、逆まつ毛などが原因となることがあります。

病院を受診する目安は、目やにの量が増える、白目が赤く充血する、まぶたが腫れる、目やにで目が開かない、痛み・かゆみが強い、2~3日以上良くならないなどの症状があるときです。黒目が白く濁って見える場合には、緊急性が高い病気の可能性があるため早めの受診を勧めます。

細菌性結膜炎では黄白色のネバネバでドロっとした目やにが多いです。この場合は抗菌薬の点眼(目薬)で治療します。

一方、ウイルス性結膜炎やアレルギー性結膜炎、鼻涙管の詰まりでは水っぽくさらっとした性状の目やにが多いです。炎症やアレルギーを抑える目薬を使いながら様子を見ます。

鼻涙管の詰まりは、成長とともに自然に良くなることがほとんどです。しかし、生後6ヶ月を過ぎても繰り返す場合は、小児眼科で治療が必要となることもあります。

家庭では、清潔なガーゼや綿棒をぬるま湯で湿らせ、優しく拭き取ってください。また細菌の2次感染を予防するため、タオルの共有をせず、こまめに手洗いを心がけることが大切です。 

 

こども医療ネットワーク会員

久米浩二(鹿児島こども病院)