こども救急箱

vol.347 ナッツアレルギー

―湿疹放置せずケアを―

南日本新聞掲載日付 2026/03/24

お買い物の時に、商品の食物アレルギー表示を見たことはありますか。

アレルギー表示が義務づけられている食品は、これまで鶏卵、牛乳、小麦、そば、落花生(ピーナッツ)、エビ、カニの7種類でしたが、2024年にクルミが加わり25年度中にはカシューナッツも加わる予定です。理由はナッツ類による食物アレルギーの患者が増えているからです。

8年前の調査では食物アレルギーの原因は1位鶏卵、2位牛乳、3位小麦で、ナッツ類は4位でしたが、24年度の調査では鶏卵に次いでナッツ類が2位になりました。

ナッツアレルギーが増えている原因の一つに、健康志向の高まりに伴い、ナッツ類の消費量が増えていることが挙げられます。ナッツ類はタンパク質や食物繊維が豊富で栄養価が高いからです。

家の床やベッドのほこりを調べると、その家で食べられている食べ物の成分が含まれていることが分かっています。ナッツ類を食べる家庭では、その成分が家内で広がり、ナッツ類を食べない小さい子どもも皮膚を通じてナッツ類に触れて、アレルギーとなりえます。特に湿疹などで肌荒れした皮膚は注意が必要です。

アレルギーを防ぐためには子どもの湿疹を放置せずにスキンケアをしてください。改善しない場合は病院やクリニックを受診して軟こうなどで積極的に治療をすることが推奨されます。

口や消化管でナッツに接するとアレルギーを発症しにくいので、子どもの時に一律に制限しない方がよいです。ただ幼児にとって、小さく固い食べ物は窒息や誤嚥のリスクがあります。

すでに湿疹があったり何かの食物アレルギーがあったりする場合は、ナッツアレルギーがないかを確認するために、血液検査や皮膚テストをした方がよい場合があります。検査の必要性やタイミングについては、かかりつけ医に相談することが望ましいです。

 

こども医療ネットワーク会員

今給黎 亮(いまきいれ総合病院小児科)