「順調に成長しているかな」と思った時に役立つのが成長曲線です。母子健康手帳にも掲載されており、なじみのある方も多いのではないでしょうか。
成長曲線は、子どもの身長や体重の成長過程や同性・同年代の中でどの位置にあるかが分かるグラフです。乳幼児健診や学校健診でも活用されています。
平均からどれくらい離れているかを示す「標準偏差」(SD)や、全体を100として小さい方から何番目になるかを示すパーセンタイル値で表されます。同年代の標準的な発育範囲は、マイナス2~プラス2SD、または3~97パーセンタイルです。注目すべき点は、単純に「平均より上か下か」ではなく「その子なりの伸び方」を見ることです。
1回の測定値だけでなく、成長とともにどのような線を描いているかに注目します。低めの位置でも同じカーブに沿って順調に伸びていれば、多くの場合は心配はいりません。
一方、①標準発育の範囲を外れている②カーブに沿っていない③身長と体重のバランスが悪い場合は注意が必要です。体の大きさや発育のスピードは一人一人違い、両親の身長や体質も影響するため、「①~③に当てはまる=病気」というわけではありません。
しかし、発育へ影響する病気が隠れていることもあります。健診で成長曲線の異常を指摘された場合は、必ず医療機関を受診しましょう。保護者の方が気になる変化に気づいた場合も、小児科での相談をおすすめします。
病院では、ご家族の身長などを含めた問診や二次性徴の確認に加え、手のレントゲンで骨の成熟度を調べたり、血液検査で栄養状態や成長に関わるホルモンのバランスを確認したりします。
成長曲線は、子どもの健康状態を知るための大切な手がかりです。定期的に記録をつけていくことで、変化に早めに気づくことができます。その子らしいペースを大切にしながら、日々の成長を温かく見守っていきましょう。
こども医療ネットワーク会員
德永美菜子(鹿児島大学病院小児科)
